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好きなものは好きなんです。

好きなものを好きという、簡単で難しいこと

【コヤシゲ】私と美人の出会い方。

 

美人なこやしげ。

美人過ぎて言葉を失った。

 

そんな彼らと過ごしたいという全妄想。

 

 

 

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おばさんに誘われてきた歌舞伎で初めてみた女形は美しくて言葉を失った。小さく見えて、動きがしなやかで、悲しげな目が心をつかむ。あぁ、好きだな。そう思った。

 

それから何度もその演目を見た。あの女形は『加藤さん』というらしい。おばさんはその加藤さんと絡んでいた人が好きらしい。おばさんには感謝しかない。加藤さんと出会えたのだから。

 

「ねぇ、〇〇ちゃん。少し楽屋寄ってもいい?」

「え?」

「おばさんの知り合いがあの人と合せてくれるんだって」

 

可愛らしいまるで恋する少女のような表情を浮かべるおばさん。「あの人」とは好きな人のことだろう。私は「もちろん」というと、おばさんの後ろをついて歩いた。

 

「関係者以外立ち入り禁止」の扉を開き、狭目の廊下を歩くとおばさんの好きな人の名前が書いてある楽屋のれんを見つけた。「あ、あなたが……」そののれんから出てきた人はもうメイクをとっていたおばさんの好きな人。

 

話すおばさんはやっぱり恋する少女で可愛らしい。私はその半歩後ろで相槌を打っていた。楽しそうなおばさんが見れてよかった。そう思っていると話している男性が「あ」と声を上げた。

 

「成亮、ちょっと来いよ」

 

私は振り返ると美形な男性。男性らしい体つきで、シャワーを浴びたのか髪がペタッとなっている。スローモーションのように目線が合う。その少し悲しげに見えた目が「加藤さん」を連想された。胸のときめきが止まらない。

 

「こいつ、さっき俺と絡んでた女形加藤成亮

 

パァっと開かれる私の目。そっけなく「どうも」なんていう彼の目線が合う。すっと逸らされたが、胸がぎゅっと締め付けられる。あぁ、私はこの気持ちになんていう名前をつければいいのだろうと頭の片隅に浮かんでいた。

 

 

っていう全妄想。

 

美人で美しい女形加藤シゲアキを全力で追いたい。沼入りというのはこういうことかと思いたい。あぁ、美しき加藤よ。好きだ。好きで好きでたまらない。

 

今後の流れとして何度も追ううちに加藤に認知されて、「本当に好きだね、俺のこと」なんて男の加藤を見ちゃってドキドキしたい。「綺麗だけが取り柄でほかは何もねーよ」って冷たくもされたい。あぁ、好き。

 

 

 

 

 

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今日は直帰。時間があるから新作のドリンクを飲みにカフェへ。カウンターで頼んで、奥側の席に座る。1つため息を吐き、ぼけーっとしていると「〇〇さん?」と声がかけられる。

 

「え?」

「やっぱり〇〇さんだ」

 

にっこりと優しく微笑んだのは可愛らしい女性。ふわふわの茶髪の髪。瞳はきゅるきゅる。頬のピンクのチークが可愛い小顔のお姉さん。すらっとした背がスタイルの良さを主張している。

 

こんな美人な知り合いいたっけ?頭を必死に回転させているが出てこない。

 

 

「あ、いいですか?一緒に座っても」

「え、あ……どうぞ?」

 

女性らしい可愛さが眩しくなりながらも一緒に飲み物を飲む。私は新作の甘いドリンク。彼女ははブラックコーヒーだろうか。「あ、それ新作?そっちにすればよかったかな~~~」なんて可愛らしい声がする。ちょっと待ってまずこの人誰か思い出すのが最優先。焦る気持ちと苦笑い。どうしろというのだ。

 

「なに?お姉さんたち会社帰り?可愛いね」と大きな声、らパッと顔を上げると知らない怖い系のお兄さん。な、ナンパ!?焦る私。それとは対照的に笑顔を変えないお姉さん。

 

「んふふ、ありがとうございます。でも、お店ではお静かにね?」

「え~~~なに~~~?聞こえないよ?」

「……だから、静かにしてください」

「はぁ?わけわからねぇ~~~そんな事言うなよ、な?」

 

険悪ムードなお姉さんとそれを舐めたようにかかるお兄さん。ちょっと私を挟んで喧嘩しないで!!!お願いだから!!!しかし、お兄さんが私の肩を掴むとそのお兄さんの手をお姉さんが掴んだ。

 

「……だから、黙れって言ってんの。わかる?頭弱いんじゃん?」

男性のように低い声。バット顔を上げるとハッとした。

 

「……こ、やまさん?」

 

その声はかかりつけ歯科の小山さん。優しくてマスクと前髪の間から覗く目が素敵なお兄さん。そう思えば小山さんに見えてくるお姉さん。お姉さんはウィンク一つをしてお兄さんの手を力強く握った。

 

「なんだよ!気持ち悪い!!!」

 

声を上げて逃げるように去るお兄さんとは対照的にお淑やかに椅子に座る小山さん。びっくりした顔をしていると「やっと気付いた?」と。その優しい柔らかな笑みは小山さんそのもので頬が赤くなるのが自分でもわかった。

 

 

 

 

っていう全妄想。

 

可愛くて可愛くて仕方が無い小山さん。この後は距離が縮まって、告白されるんだけど「小山さんは男の子が好きなんだと……」っていう言葉に「違うよ。〇〇ちゃんのことは女の子として見てた。ごめん、気持ち悪いよね……」って傷ついて欲しい。胸が苦しくなって、傷つけた罪悪感で死にたくなりたい。

 

好きで好きでたまらない。可愛い可愛い小山さん。本当に歯科医になってマスクをして欲しい。

 

 

 

あぁ、妄想良き。